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【ボルダリング上達への道】3級の壁

ボルダリング上達への道3級 コラム

3級は、多くのジムではトライしている人の数が多いボリュームゾーンのグレードです。中級者にとっては、数を重ねてようやく落とせるグレードであり、時に上級者であっても落とすことが難しい場合もあります。
3級を落とすためには、クライミングのムーブを全般的に習得している他、保持やバランスなどフィジカルの面においても、高いレベルでの対応が求められます。

ここでは、3級をコンスタントに落とすために必要なムーブや鍛えるべきポイントをご紹介します!

3級を落とすためには?

3級に必要なムーブはほとんど4級までに出そろっています。
ダイアゴナル、フラッギング、手に足、キョン、ヒールフック、トゥフック、ランジなどのムーブは、4級の課題でも求められることはあったと思います。

フラッギング

フラッギング

手に足

手に足

ヒールフック

ヒールフック

トゥフック

トゥフック

ランジ

ランジ
過去の記事もご覧ください
【ボルダリング上達への道】6級の壁
【ボルダリング上達への道】5級の壁
【ボルダリング上達への道】4級の壁《ムーブ編》

4級と3級、同じムーブなのにどこが違う!?

4級と3級のムーブの違いは、ムーブの精度(クォリティ)です。例えば、トゥフックをして次のホールドを取りに行くシーンで、4級であれば難なく取れたホールドでも、3級になると距離が遠くなってトゥフックした状態での距離出しが求められたリ、取り先のホールドが悪く、より安定したトゥフックが必要になったり、トゥをかけるホールドが小さくなってよりシビアな足さばきが求められたリと、より高い精度でムーブを繰り出さなければならないことが多くなってきます。

では、具体的にどうすればムーブの精度を上げることができるのか見ていきたいと思います。ムーブを構成する要素は、大きく以下の3点に分解することができます。それぞれのポイントを鍛え、組み合わせることで、強くて上手いムーブに進化していきます。

フィジカル

指の強さ、体幹の強さ、背筋の強さなどなど、身体の筋力の強さです。
指が強ければホールドをよりしっかりと保持することができますし、体幹が強ければ不安定な姿勢でもキープすることができます。

柔軟

トゥフックではももの筋肉の柔軟性が、キョンでは膝関節の柔軟性が、どのようなムーブでも少なからず柔軟性が求められます。身体が柔らかく可動域が広いことでより楽に安定感のあるムーブを繰り出すことができます。

足置き(乗り込み)

すでに3級を視野に入れている初中級者の皆さまであればよくご存知かと思いますが、いかに重心を足に落とし腕の負担を減らすかということは、クライミングにとって大変重要な要素です。この基本ができていないと、3級はおろか4級や5級でも落とすのに苦労することも多いでしょう。

トレーニング

続いて、ムーブの精度を上げるためにおすすめなトレーニングをご紹介します。

サーキット

既に習得しているムーブのブラッシュアップができ、持久力も鍛えることができます。
無理なく登れる課題、少なくとも1撃できる課題をインターバルを挟んでひたすら登りましょう。例えば、ジムの5級まではコンプリートしている状態であれば、6級~5級の課題をインターバルを挟んでひたすら登ります。

6級①⇒10秒休憩⇒6級②⇒10秒休憩⇒6級③⇒10秒休憩⇒6級④⇒10秒休憩⇒5級①⇒10秒休憩⇒5級②⇒10秒休憩⇒5級③……登れなくなるまで!

インターバルが長すぎると効果が薄くなってしまいますので、できる範囲で大丈夫ですので必ず設定するようにしましょう。また、グレードは攻めすぎず、すでにできるムーブをスムーズに繰り出せるように意識しましょう。

フィンガーボード

保持力が鍛えられます。
3級課題であればそこまでシビアな指力が求められることは少ないと思うので、指に重点を置いて鍛えるよりは、懸垂やロックオフで、指で支えて上体を動かせる(キープできる)ように訓練しましょう。
※ホームジムにフィンガーボードがなく、おねだりしても設置してもらえない場合は、カチ系のホールドをトラバースで辿っていく方法がおすすめです!
※パキリ防止のため、トレーニングの前に指の運動をするようにしましょう!

できるとベター!上級ムーブ

3級はこれまでにご紹介した基本的なムーブでも充分落とせるグレードです。
※しつこく紹介します

過去の記事もご覧ください
【ボルダリング上達への道】6級の壁
【ボルダリング上達への道】5級の壁
【ボルダリング上達への道】4級の壁《ムーブ編》

しかし、ハイステップ、二ーバー、コーディネーションなどの上級ムーブを使えると、登り方の幅がグンと広がり、完登の可能性を高くすることができます。

ハイステップ

ひざ上よりも上くらいの高さのホールドに、しっかりと体重を乗せて乗り込む動きです。ホールドに乗せていない方の足は完全に切ってしまい、時にはフラッギングでバランスを取るような体勢になります。かかととお尻をつけて座り込むような形が究極ですが、それがベストかどうかは課題によります。
単純なムーブですが、中級者でも意外とできていない人もいます。

ハイステップ

ニーバー

スタンス(足元)とひざの2点をつっぱり棒のようにして、体勢を安定させるムーブです。それぞれのホールドがちょうどいい位置になければいけないため、できるシチュエーションは限られますが、上手く決まれば両手をフリーにしてレストすることもできます。

二ーバー

コーディネーション

身体の複数の箇所(例えば 手と足、右足と左足)を同時または連続して動かして、ホールドを取りにいくテクニックです。ここ数年のコンペでの花形ムーブですので、コンペティターの方は練習することをおすすめします。できるとすごい気持ちいいです。

まとめ


3級は、中級者はもちろん初級者や上級者も楽しめる開かれたグレードです。初級者にとっては限界グレードを引き上げるチャレンジに、上級者にとってはアップやクールダウンの手段となります。
クライミングを続けていれば、多くの人はいつかは完登することができるであろうグレードですので、どんどんトライ&セッションしていきましょう!

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